クエン酸の活用
ドラッグストアなどで簡単に手に入るクエン酸は、アクアリウム関連で何かと役に立ちます。
- 水槽などのガラスの頑固なウロコ汚れ(カルシウムなど)の掃除。
- 黒ヒゲの退治。クエン酸水溶液を木酢液替わりに使う。木酢液のようなキツイ臭いがしないのがメリット。
- 石や砂などの硬度物質(カルシウム・マグネシウム)の除去。
- 自作の肥料作り。あるいは固定化されてしまって植物が活用できない状態になっている底床内の栄養分(リン酸、カルシウム、マグネシウム、鉄など)の開放。
- pH調整
それぞれについては追って説明するとして、その前に注意点を。
使用量についてはかなり慎重に行かないと...
- pHを下げすぎて、硝化バクテリアの活動を停止させる・エビや貝に大きな被害を与える...などの様々な問題を起こす。
- 底床内に固定化されている養分の溶出が一気に進んで、結果的にコケを招く。
などの問題に繋がる可能性があります。
使用量さえ適切であれば、クエン酸は比較的安全です。
そもそも水草は底床内の養分を得るために根からクエン酸(根酸)を出して、例えば固定化されている塩類などを吸収します。
それ以前にほぼ全ての生物は、体内でクエン酸の生成をしていますよね(クエン酸回路)。
クエン酸は工業用クオリティ(掃除用など)のと食品添加用のクオリティのものがあるけれど、不純物の量が違うだけですね。
水槽内に残留する使い方をする場合は食品添加用のものにしておいた方が精神衛生的に良いかも。使用量はとにかくほんのちょっとずつなのでいつまで経っても使い切れないくらいだと思います。
掃除や石の硬度物質除去なら百均のクエン酸が安くて良いですね。
ガラスの掃除
水槽のガラスなどに付く頑固なウロコ汚れ(水滴の跡などが白く残る汚れ)は、硬度物質(カルシウムやマグネシウム)なので、酸で容易に溶け出します。
クエン酸を濃い目に溶いた水溶液を浸した布などで拭くとすごく簡単に綺麗になりますよ。
黒ヒゲを退治
木酢液と同じ使い方ですね。クエン酸水溶液(1リットルの水に0.2~0.3gくらい...だいたいで大丈夫です)を、黒ヒゲが付いた石とかを水槽から取り出して塗って...って使い方ですね。
水槽内で直接吹きかける場合は、使用量にはけっこう注意しないと水槽水のpHが急降下するのでキケンですね。
とにかく木酢液と同じ使い方をしておけば問題無いです。
適当に検索してみてください。
石などの硬度物質を除去
かなり濃い目に溶いたクエン酸水溶液に石を沈めて、まる1日とか漬けておくだけ。これも詳しくは適当に検索してみてください。
自作の肥料づくり
鉄液肥とか窒素液肥(アンモニウム液肥)などをつくるのに活用できます。
鉄液肥は「クエン酸鉄 水槽」とかのキーワードで検索すればやり方が出てきます。
これ以前に底床供給器や注射器を使って適切な濃度まで十分に薄めたクエン酸を底床深くに入れていけば、底床内に固定化されて水草が使用できない形になっているリン酸、カルシウム、マグネシウム、鉄などの養分を水草が使用可能な状態に溶出させる効果...結果的に肥料添加と同じ効果となる...もあります。もっともこれは予期せぬ養分過多を招く可能性もあるので、安易にはおすすめしませんけど。
pH調整
pH降下剤としての使用ですね。出来れば予めここも見ておいて下さい。やるにしても慎重に。できるだけ少量づつ、予めかなり薄く溶いたもの(pH5とか)を、ほんの少しずつ入れていき時間を掛けて落とすようにしましょう。
このくらい大丈夫!とかって、クエン酸の粉を直接入れるのはかなりキケンです。