キューバパールグラス

キューバパールグラス、ヘミアントゥス カリトリコイデス。

真正双子葉類ゴマノハグサ目ゴマノハグサ科ヘミアントゥス属。
名前の通り、パールグラス、ニューパールグラスに近縁ですね。
ラージパールとはちょっとだけ遠い関係。

 

本当に小さな明るい色の葉が密生する姿はとても魅力的なのだけど、こいつが好む水質から他の水草との共存がビミョーに難しいですね。

 

パールグラスの系統は全般的にある程度硬度がある水を好みますけど、でも軟水だとダメってわけじゃーないですよね。

でも、こいつは、本当に低pH、低硬度の水に入れたりすると枯れてきちゃったりもします。

 

やっぱり大抵の水草は、低めのpH、低めのKH、GHが調子が良いし、コケも出にくくなるので、そっち方向に振ってセッティングするじゃないすか?

そもそも新品のソイルでセットすると、pH,KH,GH低めになるし。
そこへこいつを入れると、ジリジリと減ってきちゃったりするんですよね。

 

で、弱りながらもなんとか持ちこたえていると、そのうちにソイルの効果が落ちてきて、pH, KHが上がってきたりすると、急に元気になってどんどん増えていったり。

 

Untitled

 

この写真は、立ちあげ後1ヶ月半か2ヶ月後くらい。

前景の前の方のグロッソが厚みが付き過ぎたので何段かトリミングしたら下にはキューバパールグラスがビッシリでした...っていう写真です。

 いつも混植しているので、最初はグロッソに覆われるのだけど、気が付くと絶滅しかけていたハズのキューバが元気になっているっていうパターンです。

 

最初からキューバ単植で前景を覆いたい場合は、ソイルではなくて田砂を使うとか、苦土石灰(炭酸マグネシウム+炭酸カルシウムのもの。苦土石灰として売っているものにはいろいろあるので注意。また炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムはそれぞれ別個に売っていますね)をpH, KH, GH計りながら慎重に入れて、KH, GHを5以上にしておくとかすると良いと思います。

どうやら苦土...マグネシウムが大事らしくて、藍藻を駆除するのに使うエクスタミンってあるじゃないすか?あれにはけっこうマグネシウムが含まれているのだけど、あれ使ってる時にキューバが急に元気になってきたりよくするんですよ。

もっともエクスタミンはけっこう強い酸なので、キューバを直撃すると枯らしたりしますけど。

キューバって名前が付いててキューバ採集されたのが元らしいから石灰質(カルシウム)も大事なのかもしれませんね。
...って、あーここ信じないで下さい。勝手な想像です。
でも、確か浅海性の石灰岩が多い土地なのは確かですよね。

まさにそういうところに生えてるのかどうかは知りませんが。

日本だと沖縄とかの感じ??

そのリクツだと、KH上昇剤とかはバッチリ!キューバパールグラスの肥料になるってことですか...カルシウムとマグネシウムですからね... ...いや、そういうつもりで使ってみたことはないから効果は分かりませんが。

 

よく成長が遅いとか書いてありますが、CO2、水質、肥料、光と条件が揃っていると増えるのは(グロッソほどじゃないけど)けっこう速いですよ。

 

一度水に慣れて定着しちゃうと、少しくらい低pH、低KHに振って行っても大丈夫です。勢いは落ちちゃいますが枯れたりはしなくなります。うちではKH0とか何度もなっていますが、そういう時でも勢いが落ちただけでダメにはならなかったし、ちゃんとジリジリと成長してましたし。

 

植え方ですけど、よく数本ずつ小分けして丁寧に田植えをするやり方が紹介されていますけど、あれは腰痛持ちにはキツ過ぎます。それにキューバは背丈も無いし根も短いので、いくら丁寧に植えてもエビがみんな、植えたそばからほじくり返しちゃいますね。とてもやってられません。

 

私は、チャームで売っているタイル状になってるヤツがあるじゃないですか?

あれにたっぷり田砂をまぶしてソイルに半埋めしちゃいます。

ちなみに田砂をまぶすのは、オモリが無いと浮いちゃうからですね。

田砂を使いたくなければ、爪楊枝でソイルに突き刺して固定するのも手です。

爪楊枝のアタマのところが隠れるまで差し込めば、見た目も問題ありません。

これはチャームのタイル状のキューバパールグラス(水上葉)のアップです。だいたいこの程度のクオリティですね。もっと良い時も悪い時もありますけど... でもまーなんにせよ環境が合っていれば1週間くらい経ったくらいからけっこう新芽がいっぱい出てきて綺麗になっていきます。

キューバはグロッソとかよりずっと気泡が付きやすいのも魅力ですよね。

 

そうやってても、強い水流とか当たると、気が付くとめくれ上がって浮いてきたりするので、キューバが定着するまでは水流は当たらないようにさせないと。

なんなら小石を幾つかしっかり根がはるまでの1-2週間くらいは重しに置いておいても良いかも。

 

維持管理については、トリミングのタイミングを間違えない、低硬度になり過ぎないように気をつける...コツは、この2つにつきると思います。

 

キューバに覆われたところは、触るとなんとも言えないクッション感があってウットリなんですが、それが気持ち良いからってかなり厚みが付くのを放置しておいて、そこからトリミングすると酷い有様を目にすることになります。

 

グロッソとかでもかなりの厚みが付いてからトリミングすると下の方が枯葉だらけでゾッとするわけですけど、でもその状態からでも割りと早くグロッソは復活するじゃないですか?
ランナーは残ってるし、根はしっかり張ってるし。

でも、キューバでそれをやると、底の方には枯れて腐ったもの以外に「何もない」ってことになります。

 

キューバはとにかく背は低いし根張りも悪いんです。根が貧弱で短い。だから上を刈り取ると、生きている分がすっぽり取れちゃうんですよ。底の方は茎もけっこう腐ってたりして。

 

こうなると復活させるのは大変ですよね。

だから、厚みが1-2センチ超えたらトリミングした方が良いです。

 

それとそもそも底の方が痛むのを出来るだけ遅らせられるように、カリウム液肥等のミネラル添加はかなり意識的・積極的にしておいた方が良いですね。

 

トリミングして出たものは、グロッソの時に書いたような感じで水上葉育成箱をつくって放り込んでおくと、よく育ちます。

ちなみに、このサイトのヘッダーの写真はグロッソだらけに見えますけど、よく見ると小さな葉っぱが沢山写ってるでしょ?
これはキューバの水上葉です。
...って、ヘッダー写真を変えてしまっていた。今は、Flickrの方でヘッダーに使っている写真です。

コツはグロッソと同じ。とにかく水上葉が出るまでけっして水を切らさないようにすることだけです。

 

 

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